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兒玉大使の記者会見(10月16日)

2015年10月16日

10月16日、兒玉大使は当地邦人プレスに対する記者会見を実施しました(邦人プレス7社7名が参加しました)。

兒玉大使の発言の概要は以下のとおりです。

     配布資料はこちらから

1.中間経済見通し

9月に発表されたOECD中間経済見通しにおいては、世界経済を巡る「謎と不確実性」が指摘されており、世界経済の見通しは、前回(6月)の見通しの3.1%から3.0%に下げられている。日本経済については物価上昇圧力の弱まりや、賃金上昇が十分見られない点、足下の輸出の弱さが指摘されており、2015年の見通しは前回の0.5%から下がり0.6%とされており、2016年に入っても1.2%と、米国やユーロ圏と比べても最も弱い数値となっている。中国経済については景気の堅調と原則を示す指標が混在している点を指摘し、予想よりも大きな中国経済の減速は世界経済の主要リスクであるとしている。資源価格の下落は新興国では特にブラジル経済に打撃を与え、2015年の経済見通しはマイナス2.8%となっている。

2.グローバル・ガバナンスの強化に果たすOECDの役割

国際社会が複雑で相互に連関した課題に直面する中、経済・社会・環境における間口の広い取組を行うOECDの有用性が増している。OECDは事実上のG20事務局機能を果たし、議長国を支えることで、新興国を含めたグローバル・ガバナンスをリードしている。例えば、BEPS(税源浸食と利益移転)プロジェクトについては、10月8日のG20財務大臣・中央銀行総裁会議に最終報告書を提出し、11月15-16日のG20サミットに報告が行われる予定。貿易分野では、グローバル・バリュー・チェーン(GVC)及び付加価値貿易(TiVA)といった自由貿易のメリットを可視化する取組を進めている。

COP21に向けても、国連気候交渉には直接関与せず、交渉をサポートするとの立場から、低炭素経済のための政策調和プロジェクトや、気候変動専門家グループにおける議論、気候資金推計レポートの発表等を通じた貢献を行っている。

今年はOECDと中国の関係構築20周年に当たり、中国首相初となる李克強首相のOECD訪問、合同作業計画の合意、中国のOECD開発センター加盟など、OECD・中国関係は急速に進展しており、2016年に中国がG20議長国に就任するに当たり、一層の強化が期待される。

2016年OECD閣僚理事会は、6月1-2日に開催予定。議長国:チリ、副議長国:日本、フィンランド、ハンガリーの下、社会の「包摂性」を高める形での「生産性」向上についての政策や国際協調の在り方について議論を行う予定。

3.ジョーンズOECD日本デスク・シニアエコノミストに対する勲章伝達式

平成27年春の外国人勲章受章者の1名として、ジョーンズOECD日本デスク・シニアエコノミストが、日本経済分析等を通じた国際社会における日本経済への理解促進、対日政策形成へ寄与した功績により「旭日小綬章」を授与された。10月22日に本使公邸にて勲章授賞式を開催予定。

4.東南アジア地域プログラム(SEARP)

12月14日、OECD本部にてSEARP運営グループ中間会合を開催する。本使がインドネシア政府と共に、共同議長を務める。運営グループの初回会合(本年3月)と次回会合(来年前半)の中間フォローアップとして、SEARPの着実な推進を通じたOECDの東南アジアへの関与の強化を図るとともに、足下の経済情勢や地域経済統合の最新情勢を踏まえたSEARPにおける取組について議論を行う。

5.その他主要日程

本日お話した各種行事の他にも、日本におけるOECD関連会議及び主要出版物の予定、並びにOECD事務局幹部の訪日歴に係る資料を配付したので、ご覧いただきたい。