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OECDの概要:貿易委員会 - Trade Committee

1.概要

(1)経済協力開発機構(OECD)条約第1条には、OECDの目的が3つ掲げられています。そのうちの一つ、「国際的義務に従って、 世界の貿易の多角的かつ無差別的な拡大に貢献すること」(同条(c)項)を達成するために貿易委員会が設置されています。


(2)具体的には、次の役割を担っています。

(ア) 以下の目的のため、OECD加盟国間の率直かつ開かれた対話を促進し、厳密で客観的な貿易政策の分析を実施し、普及すること。

・論争のある問題を含む貿易政策上の課題についての理解の増進。

・強化された多角的でルールに基づく貿易体制の中での自由貿易の促進。

・世界貿易機関(WTO)における現在及び将来の課題を前進させるための客観的情報及び分析の提供。

・適切な方法による多角的貿易交渉の支持。

・貿易政策と他の関連する国内・国際政策との一貫性向上の促進。

(イ) 加盟国の輸出信用制度に関し、共通の原則を設定するための作業や情報交換を支えること。

(ウ) 貿易に関連する横断的事項につき、OECDのほかの関連部門と緊密に協力すること。

(エ) 適切な方法で、招待された非加盟国を委員会の分析作業や政策対話に関与させること。

(オ) 適切な方法で、OECDの諮問機関であるBIAC及びTUAC並びに市民社会及び学会と協議や情報共有を行うこと。

(カ) 適切な方法で、WTO、世銀、IMFその他の国際機関と相互の関心事項につき協力すること。


2.組織・構成

(1)構成

参加国の貿易政策担当者(局長、部長、課長級)から構成され、日本からは、外務省経済局審議官、経済産業省通商政策局通商機構
部長が参加しています。


(2) 議長、副議長

議長:スイス・シャンボヴェ(Didier Chambovey)WTO・EFTA担当大使。

副議長:カナダ、NZ、英国、米国、欧州委員会、ノルウェー。
     ※日本は拡大ビューロー・メンバー


(3)参加国・オブザーバー

各加盟国に加え、以下の国々が参加しています。
アルゼンチン、ブラジル、香港(以上、参与国(participant))、ブルガリア、コロンビア、コスタリカ、マレーシア、ナイジェリア、ルーマニア、ペルー、クロアチア、バングラデシュ、ボツワナ、ブルネイ、カンボジア、エジプト、エチオピア、グアテマラ、ヨルダン、カザフスタン、ケニア、キルギス、ラオス、モルドバ、モンゴル、モロッコ、ミャンマー、ニカラグア、オマーン、パラグアイ、フィリピン、ルワンダ、サウジアラビア、シエラレオネ、シンガポール、チャイニーズ・タイペイ、タイ、チュニジア、ウクライナ、ウルグアイ、ベトナム、中国、インド、インドネシア、南アフリカ(以上招待国(invitee))。
またオブザーバーとしてIMF、世銀、WTO、EFTAが参加しています。


(4)下部組織

貿易委員会作業部会及び輸出信用作業部会が設置されています。また、他の委員会と合同の下部組織として、「貿易と環境」作業部会、「貿易と農業」作業部会などがあります。


3.最近の活動内容

(1)貿易自由化、(2)サービス貿易、(3)貿易と国内政策、(4)輸出信用を4本柱として活動しています。

(出版物やOECDワーキングペーパー(リスト)の入手については、OECD事務局の貿易のページ(http://www.oecd.org/trade別ウィンドウで開く)またはOECD電子図書館(http://www.oecd-ilibrary.org別ウィンドウで開く)を参照願います。


(1)貿易自由化

統合されたグローバル経済における貿易自由化の意味合いについて深い理解を得ることを目的として、世界全体又は地域毎のグローバル・ヴァリューチェーン(GVC)分析、貿易円滑化(貿易円滑化の進展に関する指標(TFI)の作成)、デジタル貿易、鉱物輸出規制(鉱物輸出規制が輸入国・輸出国に及ぼす影響)等について、分析作業や意見交換を行っています。

このほか、OECD加盟国・非加盟国の政策担当者、研究者、産業界等の間で貿易問題について議論する「貿易に関するグローバル・フォーラム」を開催したり、貿易に関するファクトシートを作成したりしています。


(2)サービス貿易

付加価値が高く重要性が増しつつあるサービス貿易について、国内規制がどの程度貿易制限的であるかを可視化する指標(STRI)を策定・更新する作業を行っております(なお同指標は2014年5月の閣僚理事会において初めて策定・公表され、2018年で5年目を迎えます)。

同指標はコンピュータ、電気通信、流通、交通・クーリエ(航空、海運、鉄道等)、音響映像(放送等)、金融等の22のサービス分野について、「外国からの市場参入への制限」、「競争制限措置」、「透明性」、「人の移動の制限」、「その他の差別的措置」の5つの観点から、各国の関連法規制を指標化しております。
現在、OECD加盟国の他、ブラジル、インド、インドネシア、中国、南ア、ロシア等を含め、44カ国のデータを収録しており、今後もアップデートしていく予定となっています。 その内容は、OECDのホームページで見ることができます。
(http://www.oecd-ilibrary.org別ウィンドウで開く)

(3)貿易と国内政策

各国が種々の政策目的から採用する国内規制措置(例:安全規制、環境規制等)について、貿易にできる限り悪影響を及ぼさない形(例:ローカルコンテント要求の禁止)で、それらの政策目的を達成する方法を探る、また公正な競争条件(レベルプレイングフィールド)を確保するため方策を探る分析作業等を行っています。


(4)輸出信用

各国の公的機関が世界貿易の発展や開発援助の促進を図る観点から行う輸出信用の供与について、過当競争により世界貿易の適正な発展が妨げられないよう、輸出信用作業部会において、ガイドライン(OECD輸出信用アレンジメント)を議論し、運用しています。