OECDの概要:産業・イノベーション・起業委員会 - Committee on Industry, Innovation and Entrepreneurship
1.概要
OECD加盟各国のイノベーションや起業を通じた産業活動の促進に向けた政策事例の共有、政策課題の分析・意見交換を目的として設置・開催されています。2007年、前身の産業・ビジネス環境委員会を発展させる形で発足しました。
具体的には、イノベーションや起業を促進する事業環境整備の研究、中小企業政策の比較分析、関連する統計の整備等を行っています。
2.組織・構成
(1)構成
各国からは産業政策の策定に携わる省庁の局長、部長又は課長級の担当者により構成されています。日本からは経済産業省通商政策局国際経済課が参加しています。
(2)議長、副議長
議長: 英国
ビューローメンバー: イタリア、スイス、韓国、トルコ
(3)オブザーバー国・非加盟国との関係
カザフスタン、ロシア、アルゼンチン、ブルガリア、エジプト、マレーシア、ルーマニア、シンガポール、タイ、ペルー
(4)下部組織(作業部会等)
委員会の下に、「産業分析及び産業のグローバル化」を担当する作業部会(WPIA)が設置されています。
3.最近の活動
(1)グローバル・バリュー・チェーン(GVC)
国家間で分業された貿易の構造を付加価値ベースで捉えようとする「グローバル・バリュー・チェーン」(GVC)の取組をWTO(世界貿易機関)と共同で行っており、その統計データベース(TiVA)は、2013年1月に初めて公表されました。現在、計64の国及び地域が参加しており、今後もアップデートしていく予定になっています。データベースは、OECDのホームページで参照することができます。(http://www.oecd.org/industry/ind/measuringtradeinvalue-addedanoecd-wtojointinitiative.htm)
(2)生産性グローバル・フォーラム
生産性向上政策振興を行う公的組織間の国際協力を醸成するため、産学官・非加盟国・国際機関をつなげる場として、経済政策委員会(EPOC)、経済開発審査委員会(EDRC)と合同で2015年に設置されました。
(https://www.oecd.org/global-forum-productivity/)