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OECDの概要:化学品委員会 - Chemicals Committee

1.概要

化学品委員会は、「化学物質管理に関する特別プログラム」を監督する委員会で、環境政策委員会化学品・農薬・バイオ技術作業部会(WPCPB)との「合同会合」として開催され、ナノ材料、農薬、バイオサイドを含む様々な化学物質管理の改善・調和に向けた課題に取り組んでいます。


「化学物質管理に関する特別プログラム」は1978年に開始され、各国の化学物質管理システムの改善・調和を促進することで、化学物質のリスクから人の健康と環境を守るとともに、非関税障壁が作られることを防ぎ、加盟国・産業界のコストを低減し、グリーン成長と持続可能な開発に貢献することを目的としています。


2.組織・構成

(1)構成

OECD加盟国のうち、アイスランド、ポルトガル、ギリシャの3か国を除く33か国により構成され、出席者の多くは化学物質政策担当者(部局長・課長級)及び研究者です。日本からは、経済産業省、環境省、厚生労働省、農林水産省から課長級が出席しています。


(2)議長、副議長

議長:オーストラリア

副議長:ポーランド、チリ、EU、日本、米国


(3)オブザーバー

  • データ相互受入れ実施国(連携国):ブラジル、インド、南アフリカ、アルゼンチン、マレーシア、シンガポール
  • 参与国:コロンビア、コスタリカ(全ての関連会合。その他、個別の会合について参与国となっている国もあります。)

(4)下部組織

化学物質に関する下部組織は、   化学品委員会の下に3つ、   WPCPBの下に6つ、   両者の下に2つあり、以下のとおりです。


   ばく露評価作業部会(WPEA)、ハザード評価作業部会(WPHA)、工業ナノ材料作業部会(WPMN)


   農薬作業グループ、殺生物剤作業グループ、化学物質排出移動量届出制度作業グループ、化学品事故作業グループ、新規食品・飼料安全性作業グループ、バイオテクノロジー規制的監督調和作業グループ


   テストガイドラインプログラム各国調整官作業グループ(WNT)、優良試験所基準作業グループ(WGGLP)


3.最近の活動内容

(1)違法な農薬の国際貿易に対する理事会勧告(2019年2月)

農薬はその効用から世界各国で厳格な規制が適用されていますが、近年求められる効用がないどころか更には植物、健康に有害性のある違法な農薬が取引され、社会問題化しているケースがあります。OECDでは、化学品の有害性の基準調和を図っており、違法な農薬の国際貿易に対してOECD加盟国による協調的に対応するため、(1)各国において適切な農薬管理・規制体制を確保すること、(2)違法農薬貿易の検知・対応システムを確保すること、(3)違法農薬貿易の最小化に向けて協力することを勧告しています。本勧告を契機として、本問題にハイライトを当てるとともに、税関、規制機関での協力、ネットワークの強化、国際協調が進むことが期待されています。

違法な農薬の国際貿易に関する勧告の詳細は、OECDのウェブサイト別ウィンドウで開くをご覧ください。


(2)データの相互受入れによる費用削減効果

OECDでは、化学物質の試験法の統一(OECDテストガイドライン)及び優良試験所基準(GLP)に基づき、国際的なデータ相互受入れシステムを構築しており、産業界による安全性試験の重複実施や非関税貿易障壁を回避しています。
この相互受入れにより、政府及び産業界の化学物質管理に係るコストが大幅に低減されています。2019年1月には相互受け入れによる費用削減効果を推計したレポート第3版を公表し、それによると、費用削減効果は309百万ユーロ/年と推計され、農薬テストの重複回避(206百万ユーロ/年)が大きくなっています。加えて、この効果は、費用削減効果だけでなく約33000匹/年の実験用動物の不使用にも貢献しています。成長産業である化学品産業の製品価値は5.7兆ドルにも上り、2060年には22兆ドルまで達することが見こまれており、このシステムの果たす役割、環境・健康への影響は極めて大きくなっています。

この推計に関する詳細は、OECDのウェブサイト別ウィンドウで開くをご覧ください。


(3)その他の活動

最近の化学品委員会におけるその他の活動については、以下のOECDのウェブサイトをご覧ください。